On the Shoulders of Giants

政治思想史の古典紹介

ルソー『社会契約論』:一般意志と人民主権

Jean-Jacques Rousseau, The Social Contract, 1762

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今回はルソー『社会契約論』の概要をご紹介します。
今回読んでみて、ホッブズロックとは決定的に違う理想論的な考え方の本なんだなとあらためて感じました。ちょっと理想主義的すぎて実現不可能と思われる部分もあるかと思いましたが、現代まで続く政治思想の基礎に大きな影響を与えていることもうなずけます。
日本でも明治期に中江兆民などによって『民約論』として翻訳され、自由民権運動にも大きな影響を与えた大著です。
なお、今回の引用元はすべて、『社会契約論』(中山元・訳、光文社古典新訳文庫)からのものです。

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モンテスキュー『法の精神』:三権分立

Charles de Secondat, Baron de Montesquieu, The Spirit of Laws, 1748

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モンテスキュー『法の精神』(井上尭裕訳、中公クラシックス)の要約です。
中公クラシックスは重要部分だけを抜粋した抄訳ですが、時間がないときに手っ取り早く原著の雰囲気を感じたいというときにはおすすめです。ちなみに岩波文庫の全訳は上中下の3分冊なので、時間があるときにトライしてみます。

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ロック『市民政府論』:法の支配

John Locke, Two Treatises of Government, 1690

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ロックの『市民政府論』(角田安正訳、光文社古典新訳文庫)をご紹介します。相変わらず角田氏の訳はとても読みやすく、前半はすいすいと読めていたのですが、後半から同じようなことの繰り返しが増えてきて、なんだかんだ読むのに1月以上もかかってしまいました。

この本はご存知のとおり、社会契約論の本です。原文はTwo Treaties of Governmentとあるように二編からなる論文らしいのですが、光文社の訳は現代の社会契約論に関係してくる後半、第二編のみを訳出しているそうです。前回のホッブズの思想と比較しながらご紹介したいと思います。

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政治思想史

f:id:on_the_shoulders_of_giants:20200404185544j:plainプラトン
『国家』(前375頃)

 

f:id:on_the_shoulders_of_giants:20200404185749j:plainアリストテレス
『政治学』(前322頃)

 

f:id:on_the_shoulders_of_giants:20200404185912j:plainキケロ
『国家について』(前51頃)
『法律について』(前52-43頃)

f:id:on_the_shoulders_of_giants:20200404185956j:plainホッブズ
『リヴァイアサン』(1651)

 

f:id:on_the_shoulders_of_giants:20200404190036j:plainロック
『市民政府論』(1690)

 

f:id:on_the_shoulders_of_giants:20200404190120j:plainモンテスキュー
『法の精神』(1748)

 

f:id:on_the_shoulders_of_giants:20200404190157j:plainルソー
『社会契約論』(1762)

 

f:id:on_the_shoulders_of_giants:20200828231701j:plainJ.S.ミル
『代議制統治論』(1861) 

 

 

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